ラブバードを探して

ラブバードを探して (幻冬舎ルチル文庫)

ラブバードを探して (幻冬舎ルチル文庫)

教師×大学生
同棲までしていた恋人同士がささいなきっかけでケンカして別れて友人や同僚を巻き込みつつたいそうな遠回りの末にモトサヤにおさまるという話。
あらすじと帯を見た限りでは好みの話じゃないかな、なんか昼メロ調だわ・・・、と思ったのだけど、読んでみたらコレが結構おもしろく、ちょっと泣ける話でもありました。あたしが読むにしては珍しいしっとり系。
お互いキライになったわけじゃないのにケンカが原因で別れてしまい、半年後再会した時には親友の恋人として紹介され、おせっかいなことにモトカレの同僚を紹介されて付き合うようになり、それでもお互い昔の恋人に未練たらたらで、会ってはチクチク嫌味を言ってばかり。普通の少女マンガにもありそうな展開ですが、少女マンガだったらきっと本投げてる。主役・夕貴の自分勝手で素直じゃない性格にモヤモヤしっぱなしでした。でも、かわいいから許しちゃう・・・。
わがままちゃんの夕貴はともかく、その他のキャラ、夕貴のモトカレ・俊也も、親友・智人も、新しい恋人・千葉も、優しくて懐の大きなデキた人間ばかりでした。なかなかいませんよ、こんな人・・・。とくに、結局最後には別れてしまう、新しい恋人、千葉。夕貴が俊也のことが忘れられないのがミエミエなのに、恋人のことを気遣ってくれる。振るにはもったいない男でした。結局、最後には夕貴が俊也のところに戻れるように、潔く身を引いてくれたりして・・・。ううーん、彼には幸せになって欲しいものです。
あと、チョイ役だけど、物語のキーポイントになる、「運命の恋人」の占いをした占い少女。なかなか気になるキャラでした。またどっか他の話にでも登場しないかしら・・・。
イラストは亀井高秀さん。俊也がステキすぎでした。お話のイメージにピッタリの絵でよかったです。