one coin lover

ワンコ攻ぇぇぇぇぇぇ!
大型犬かとおもいきや、結構繊細なワンコ攻でした。育ちのせいだな。
前田ともさんのふわふわしたイラストの表紙で、帯が「恋は5百円玉一枚でやってくる」。ほのぼの系のぷち電波な話かと思ったら、意外とシリアスでミステリアスな内容でした。テンションの↑↓と、展開のスピーディーさがまるでジェットコースターのよう。
フリマで”万能掃除機”として売られていたタロウは、恋人に振られたばかりの彬に5百円で買われる。H込の家政婦のような関係は、ちょっと愛がなくてイヤかな・・・。タロウも、ハナから恋人として扱ってもらうつもりはなく、せいぜい「ペット」。彬がいくらタロウを好きになっても、ペットと飼い主以上にはなかなか進展しません。そこで登場する、彬の昔の男、黒川。こいつすっごいイイヤツ!主役を振った男なんて、普通は絶対好きにならないんだけど、性格いいし面倒見がいいし、この話の中で一番好きだったかも。貧乏クジなところも愛しい。黒川と彬の組み合わせは親子みたいでほのぼのする〜。
書き下ろしは彬のおにーさんとその恋人の話。彬が鬱々な人間になった原因の兄と、お相手のおおらかな恋人。こっちの話も面白かったです。タロウとラブラブになってちょっとだけ成長した彬も登場してます。