千流のねがい

千流のねがい (幻冬舎ルチル文庫)

千流のねがい (幻冬舎ルチル文庫)

神社で出逢った「きつね」と少年の恋・・・というあらすじを見て、ファンタジーかと思ったんですが、なんとSFでした。
きつねは神様のレプリカ、おおむかし神社に住んでいたという「神様」の細胞を元に作られた、クローン。オリジナルの神様の外見を受け継いで、耳とシッポが生えています。きつねは社にとらわれていて、格子の向こうに出て行けない。DNAが人間に殺されたというオリジナルの記憶をもっていて、格子の向こうの男に恐怖を覚える。しかし、毎晩神社にやってくる少年と、格子ごしに恋をする。
380ページという驚きのボリューム。ちょっと文章が回りくどいけど・・・読み応えは抜群です。
そしてららさんの描くコギツネはかわいい!