ドアをノックするのは誰?

ドアをノックするのは誰? (二見シャレード文庫 は 3-6) (二見シャレード文庫 は 3-6)

ドアをノックするのは誰? (二見シャレード文庫 は 3-6) (二見シャレード文庫 は 3-6)

鳩村さんはもともと好き作家さんなのですが、今回は裏表紙のあらすじで購入決定。
これは、ギャグですね。受キャラの性格が変・・・というか、破綻してる。
大学助教授(髭男)×美人サラリーマン
41歳と33歳のカプって、かなり高めの年齢設定ですね。41歳の攻のほうは恋愛経験豊富な遊び人ですが、33歳の受は、恋愛したことない苦労人です。面倒を見ていた弟妹が独立したので、いっちょやってみるかと、手っ取り早くそこにいる人と恋愛初めてみました・・・ってカンジ?
しかし、かいがいしくお世話やく様子は貞淑な妻そのものです。しかも、浮気のススメまで・・・。ガマンはよくないので外で遊んできていいですよ・・・って・・・。受にベタぼれの攻・甲田は大ショックです。
つか・・・この受すっげ怖い。攻曰く、「天使なのか悪魔なのか」判らないってことだけど、悪魔というより魔女ですよ。しかし、その心意に裏もなければ嫉妬もない、ただの天然ちゃんなんですが。
ずーっと、「そこに愛はあるのか・・・?」と悩みながら読んでいました。攻→受にはあります。付き合うようになって女性関係を清算したことからも判るけど、真剣です。しかし受→攻は・・・?
受・頼久の元部下、富永という男が出てきて、同棲してる二人の仲を引っ掻き回すのですが、こいつ性格わるーい・・・。まぁ、そのおかげで二人の仲が急転直下深まるという展開はあるのですが、年下は年上を敬うべし。まぁ、一番失礼なのは頼久ですがね・・・。お世話できるなら誰でもいいみたいな考えだから。しかし、そこに山があるから登るのはわかるけど、そこに人がいるから尽くしますっていうのは、違うだろ・・・。
ギャグかとおもいきや、後半部分はシリアス展開になってきました。天然頼久が人間っぽくなってきたからです。妹の結婚、弟の独り立ちで、やっと自分を振り返ることができるようになった頼久。しかし、すでに頼久との関係をあきらめていた甲田は、同居していた家を出てしまっていたのです。

叙情面が壊れたキャラの成長ストーリーだったか・・・。一皮むけた頼久はスゴかったです。鬼嫁日記みたいでした。甲田念願のラブラブ新婚生活=鬼嫁日記。よかったのか悪かったのか・・・?